いわにし日記

「いわにし」の取るに足らない日常や思いつき

あなたとはロックンロールが異なるようで

こういうもんだから、って言い切られちゃうともうどうしようもない。自分よりも立場が上の人間に一般論として語られたらもうお終いだ。

それって違うんじゃないですか?って言えなくなる。

 

この間の3連休は大変だった。大学生のアルバイトがシフトに全然入っていなかった。

アルバイトで選ばれやすい職場というのは、アルバイトに依存する部分がとても多い。正社員が2〜3人で、あとの十数人はみんなアルバイトなんてことがざらにある。

 

大学生がシフトに入っていないだけでも大変なのに、今回は店長までシフトに入っていなかった。
無理矢理にやりくりをして(もはや職権乱用レベル)、店長はシフトを抜けた。

 

1時間でも2時間でもいいからシフトに入って、とアルバイトの面々に連絡をし続け、なんとか休みを勝ち取った(ということになった。職権による改竄)。

どうしても外せない用事があったらしい。

 

人気の舞台のチケットを手に入れたのだろうか。新潟から両親が訪ねてくるのだろうか。
穴だらけのシフトを確認する前に、家族サービスをする約束をしてしまったのだろうか。

 

土日祝日に社員が休みを取れることはまずない職場。そのうえアルバイトに対する依存度が高いので、たまの休みですらシフトの状況(直前の欠勤連絡や結局シフトが埋まらない)によっては出勤する羽目になる。

 

大人の中でも上位数パーセントに入る、休みを諦めた大人、だと思う。

まぁ、そのぶん出勤中のサボり方も熟練の技が光っているけども。責めた方が負け、って位の出勤数、出勤時間なので誰も文句は言わない。

 

ライブがある。

 

店長がシフトを抜ける理由を告げたとき、その場にいたアルバイト全員が、何のですか?と思った。

何のライブを観に行くんですか、と。

 

まさか演者だとは思わない。ロックバンドのベーシストとしてステージに立つだなんて思わない。演奏の要を担っているなんて思わない。

 

みんなの反応は小さかった。

音楽について熱く語られたら面倒臭いとか、最近のJーPOPをディスられたらうざいとかじゃない。なんていうんだろう、しじみの殻飲み込んじゃったけど大丈夫かな?みたいな感じ。

どう判断をしたらいいのかわからない状況。

 

家族サービスの約束忘れててさ、まいっちゃったよ…みたいなことを言われた方がよっぽど素敵な反応を示すことができた。

 

奥さん、どんな人なんですか?

子供はいるんですか?何歳ですか?男?女?

えー10歳で女の子?

 

店長に似ていませんように。
店長に似ていませんように。
店長に似ていませんように。

 

流れ星にお願いするときのやり方で願ったので、たぶん大丈夫ですよ。

 

家族サービスが理由なら、店長に反撃の余地を残しつつ和気藹々とすることだってできたはずだ。そういう意味では、みんなが反応に困る理由を言った店長が悪い。

 

理由はどうあれ、ちゃんとシフトが埋まった状態(理論上は営業可能な人数)を作ってくれているので誰も文句はない。


店長頑張って、とゆるく応援をして送り出す。

 

店長は、ロックバンドのベーシスト。

シフトを調節して休みを勝ち取った。

ステージの上で自らのロックンロールを表現してくる。

 

ん?

あれ?

それってロックなのか?

 

状況を整理してみると、なんだかモヤモヤとしてくる。

 

それってロックンロールなのか?

 

仕事を休んでステージに立つよりも、ステージに立たずに職場に向かう方がロックなんじゃないか?

ステージに立たない方がロックンロールだと感じるのは気のせいだろうか。

 

店長にはライブを楽しんでほしい。納得のいく演奏をしてほしい。

そう思ったけど、どっちがよりロックなのかと考えると、ライブより仕事を優先している方がロックンロールを宿している感じがする。

 

ロックンロールの正体を僕は知らないけれど、ライブすら手放す姿勢にはロックを感じる。ちゃんと必要な調整をしてライブに向かう姿勢にはロックを感じない(社会人としては100%こっちが正しい)。

かといって、シフトの調整ができていないのにライブに行く強引さにもロックを感じない。

 

姿勢?

精神性?

 

形式ではない感じがするよな。形をなぞるだけなら、それこそロックじゃないもんな。

ロックンロールってなんだろう。

 

ちゃんと必要な調整をしてライブに出るとして、その日がエリアマネージャー巡回の日だとすると、話は変わる。こうなると職場にいない方がロックを感じる。

 

 

手放すことへの覚悟なのか?こんなに大事なものさえ手放して、それでも…っていう。

ライブに出演する機会とか、エリアマネージャーが巡回する日の仕事とか。

 

うーん…どうなんだろう。

 

ロックンロールとはこういうものだ、誰にとってもこういうものだ。

 

言い切って、一般論で語ることを手放せない奴はロックじゃない。

なんとなく、それはわかる。