いわにし日記

「いわにし」の取るに足らない日常や思いつき

秋に開かれる展示会にむけて、春の展示会で感じたことのおさらい。

今年の春のこと、展示会なるものに初めて参加した。好きなブランドの2018年秋冬コレクションの展示会にお邪魔させてもらった。

 

招待状など届いてない。僕に届ける理由などない。

お洒落なインフルエンサーでもなければ命の恩人でもないのだ。命の恩人だとしたら、招待状じゃなくて、ジャケットの1つもくれよ、と思うけれど。

 

参加の理由はただ一つ。ホームページを見たら誰でも来場可能と書いてあったから。

お言葉に甘えて、つい。

 

僕はなんだかんだと言い訳をして、迷っていることをやらない人間だ。

 

やろうとして考え始める。でも迷い始めたら最後、やらない結論に向かって自分を言い包めにかかる。

 

圧倒的に優位な立場にある行かない言い訳を押しのけた理由は、誕生日だったから。展示会の日程が誕生日だったから。

 

もう運命じゃん、って事にしようと思った。どうせ予定もないし。家から出ないまま誕生日が終わる事態は避けることが出来るし。 色々と都合も良い。

 

展示会にお邪魔させてもらうほど僕はそのブランドが好きなのかどうか。

まずここに迷った。というのも僕は年末に初めてこのブランドの服を買ったのだ。気になり始めた時から数えても好きな期間は1ヶ月しか延びない。

 

僕は問いたい。

 

愛情の深さというものは、時間の長さにのみ比例するのですか?

 

付き合って半年でプロボーズをしようが、10年付き合ってプロボーズをしようが、結婚生活1年目である事には変わらないのだ。

 

でも半年で結婚を決められちゃうと、大丈夫?って不安になる。僕も周囲の人も不安になる。 別れたと聞けば、あぁ、やっぱり、と。

 

問いは撤回させていただきます。時間の長さにのみ、ではないけど時間の長さはとても重要。

 

時間は短いけれど、すごく好きなのは事実。今年の秋冬と春夏はこのブランドのものしか買わなかった。

全身コーディネートをすることもできる。

 

正直カード明細を見て引いた。

お前、自分がフリーターってこと忘れてねえか?と胸ぐらを掴まれた気分。金額に愛情の深さが比例していてくれないと救われない。

 

好きになってからの期間は短いけれど、気持ちに偽りはない。誰でも来ていいって言ったのはブランドの方だし。

 

会場に入ってお呼びでないと感じたらすぐに逃げ出せばいい。

逃げ出しやすいようにスニーカーを履いていこう。バイトの時には履いていかない綺麗目のやつを。

 

運命という言葉で自分を丸め込み、展示会にお邪魔することは決めた。さて、何を着て行ったらいいのだろう?

 

このブランドの服を身につけていくかどうか。どれくらい身につけていくのが妥当なのか。

 

すごく迷う。

全身をこのブランドで固めていくのは忠誠心の高さの証明になるのだろうか? 一見良客のようだけれど、ダサいやつに強く支持されていることはブランドにとっては迷惑かもしれない。

 

好きなだけに、迷惑は掛けたくない。 とはいえ全身を他ブランドの服で行くのも失礼だと思った。なんか感じ悪い。

お手並み拝見、みたいな上から目線が嫌。 買うのは私ですからね、みたいな感じが嫌。

 

お前、生み出さない側だからな。払う金があってやっと相手してもらえる存在だからな。お邪魔させてもらうんだからな。

それを自覚してないなら展示会行くなよ、迷惑だから。

 

色々と考えた末に出した結論は、この前知ったばかりなんですけどすごく好きなんです…という低姿勢で新規の客のスタンスをとること。

着ていくのはジャケットにして、他の服はジャケットの邪魔をしないようにベーシックなものを選ぶ。

 

本人のダサさはどうしようもない。せめて無害であること、迷惑を掛けたくないと思っていることぐらいは伝わるように振る舞いたい。

組み合わせ方や全体のバランスが悪くないことを意識した。わからないなりに。

 

あぁ、この人は本人がダサいだけで選び方は悪くないよね、と思われたい。好きな子には、この人は容姿の才能には恵まれなかったけど誠実な人ね、と思われたい。 それと同じだ。

負けているなりに希望の光を見つけだしたい。

 

展示会は、会場の雰囲気にも他のお客さんにも緊張して落ち着かなかった。どう振る舞ったらいいかわからなかった。

 

少しだけ試着をさせてもらって、ものの5分で逃げ出した。

 

スニーカーを選んで正解だった。会場からすぐに遠く離れることができた。