いわにし日記

「いわにし」の取るに足らない日常や思いつき

喉元すぎればなんとやら。

画面は大きいほうがいい。そう思ってiPhone+キーボードの組み合わせからノートパソコンに変えたのは3月のこと。

僕の購入したノートパソコンは11.6インチ。4.7インチのiPhoneの画面とは比べ物にならない大きさだ。

ピタピタのTシャツを買い与えられて育った子供にはそのサイズ感がタイトであることがわからないように、iPhoneの画面と文字の大きさで8年を過ごした僕にとってはそれが小さくて目を酷使するものだということがわからなくなっていた。画面の中の文字を見ていれば当然目は疲れてくるが、まぁこんなもんでしょ、と思うだけだった。

 

日当3,800円の超超超ブラック工場だとしても(飲み込もうとしたブラックホールがオエって吐き出しちゃうくらいの。無理無理無理無理、これは黒すぎて流石に無理、って。)、「こんなもんでしょ」と思っている人は受け入れることが出来てしまう。

「そんなのおかしいよ、せめて4,200円は貰わないと釣り合いが取れないよ」そう言ってあげられる人は(お前はお前でなかなかのブラック工場勤め)、違う場所に立っている。

3月までとは違う場所に立った僕は、iPhoneの文字が小さいことを知ってしまった。当たり前のように長時間見続けていた文字は目に優しくない大きさだったのだ。

 

iPhoneを使っていた時間の半分をパソコンに割り当て、目に優しい日々を送る中、ふと、このパソコンの画面も小さいよな、と感じるようになった。

日当が4,200円の工場に移り、3,800円だった頃よりも生活に余裕が出てきたのだが、4,200円が普通になってくると、もうちょい日当が良い工場で働きたくなる。欲が出てくる。

どうやら巷には6,500円の日当が出る工場や8,400円の日当が出る工場があり、なかには1万円を越えるところまであるらしい。

そういう工場があるのなら移ってみたい…。

使えるのならもっと大きい画面が使いたい…。

 

もっと大きい画面が使いたい、そう考えるようになるとあら不思議。自分の願望を肯定するためなのか、常にノートパソコンを小さく感じるようになる。

どうしたらいいものか…。

ネットで検索をかけてみると僕が求めているものはすぐに見つかった。モニターを購入してミラーリングというものを行えばいいらしい。

 

ミラーリングに必要なのはケーブル1本。パソコンとモニターをそのケーブルで繋げば完了。それだけで小さな画面から大きな画面に同じ内容が映し出される。

ミラーリングとは船場吉兆の会見のようなものだと理解した。もしくは拡声器。

 

モニターを買ってミラーリングを行えばいい、ということはわかった。次に考えるのは何というメーカーの何インチのモニターか、だ。

LG、BenQ、ASUS、DELL、EIZOなどなど。色々なメーカーから色々なモニターが販売されていることがわかった。

自分の用途を考えると必要な大きさは21.5インチとか23.8インチとかそれくらいだろう。モニターの性能によるがそれくらいの大きさだと値段は2万円前後が多かった。

 

色々と調べてみて思ったのは、良し悪しなんてちっともわからない、ということだ。モニターというものが自分にとって未知のものである以上、スペックを並べて比較をしてみてもほとんどの部分に実感が伴わない。

購入者のブログを読んでみても結果は同じだった。読んでいる自分がどんな答えを欲っしているのか見えていないのだから当然の結果といえる。

 

初心忘るべからず。

大きな画面を欲しいと思ったのは何故なのか。それを忘れてはならない。

 

DAZNを観るため?

FANZAを今まで以上に楽しむため?

違うでしょ。

違わないけど違うでしょ。

もっと目に優しい作業環境を作りたかった。

そうでしょ?

 

そうだった。目に優しくない画面から開放されたくて、今まで以上に目に優しい環境を求めてモニターの情報収集を始めたのだ。

ある程度の大きさで、解像度が高くて、ブルーライトカット機能がついている。僕が求めているのはそういう機種だ。

 

自分が求めているものが何か判明したので、改めて調べ直す。

すぐにわかったのは、どのメーカーのモニターも高解像度でブルーライトの対策をとっている、ということ。みんながみんな、使用者の目に優しくしようとしていたのだ。

結局どれを選べば良いのかわからないままだ。

困ってしまった僕に手を差し出したのは2つの古い価値観だった。

 

メイドインジャパン信仰、高かろう良かろう。この2つ。

2つの価値観が幕張メッセでお仕事中のアイドルのように両手を差し出してくる。

小首を傾げてニコッとされてしまったら、他のメーカーより割高でもこちらを選びたくなってしまうじゃないか。

頼んでもないのに恋人つなぎをしてきて「ごめんさい、無意識に恋人繋ぎしちゃいました。…嫌じゃないですか?」だって。これが釣り師ってやつか…。

隣のレーンの推しメンはこっちから話しかけるまで何も離してくれなかったぞ(手にも力が入ってなかった)。こんなことさせてごめん、って少し申し訳ない気持ちになっていたくらいだ。

ぽきりと折れた心と、手の中に残るラスト1枚の握手券。捨てるのも勿体無いし…握手人気の高い釣り師の列に並んだのが僕にとってはいろんな意味で運の尽き。

この子を推すしかないじゃないか!!!

一度気持ちが傾き始めると後は早い。

 

安物買いの銭失い、って言葉もあるくらいだしな。

値段じゃないんだ!

目的を忘れるな!

目に優しい画面が欲しいんだろ!

色々なメーカーから色々なネーミングでブルーライトカットの機能が搭載されているけど、「Paperモード」ってブログを書く環境を整えたいお前にとっては一番それっぽい響きだろ!

 

そう。「Paperモード」というネーミングが購入の最後の一押しになった。

僕はEIZOのモニターを購入した。品番はEV2785。

当初購入を予定していたEV2451の3倍ほどのお値段であり、個人的にはバイト月収からこの金額を差し引いたら家賃を払いきれないほどの超高額商品。これ以上の金額の支払いは僕の30年の人生において包茎手術以外に一つもない。

僕の使用範囲ではEV2451で不十分な機能など一つもなかった。 23.8インチの大きさで十分なことも店頭で実物を見て確認していた。

ちょうどいい大きさで、目に優しく、財布に優しい。三拍子そろったEV2451ではなくEV2785に決めたのは、USBのType-Cポートを搭載していたからだ。

 

僕にとってType-Cポートを搭載したEV2785の良いところは、ノートパソコンに直接繋げるところだ。あの…正直これだけ。EV2785にした理由は他にはない。

EV2451に決められなかったのは、僕の使っているノートパソコンには変換ケーブルを使わないと繋げなかったからだ。

 

Type-Cポートに差額分の価値があるとは思っていない。ノートパソコンがHDMIの端子を搭載していたらEV2451に決めていた。

使用上の不便はないとわかっていたが、どうしても変換ケーブルを使いたくなかった。理由は全くわからないが、自分の中でそこだけは譲れなかった。

 

購入をしてから一週間が経過した。

変換ケーブルを使わずにType-Cのケーブルで直接繋いでいる。

ノートパソコンよりも格段に目に優しくて疲れない。これだけでも十分に満足なのだが、画面が大きくなったおかげでDAZNもFANZAも今まで以上に快適で棚ぼた…いや、棚から3種のベリータルトの気分だ(そういう目的で買ったわけではないので)。

 

支払いはもちろん分割払い。販売店が手数料を負担してくれる最大の分割回数で購入をした。もはやリース契約のような支払いをこの先ずっと行っていくことになる。

 

何一つ後悔はないけれど、今となってはあんなにも変換ケーブルが嫌だった自分が不思議でならない。自分の使い方では変換ケーブルを使ったところで何の不便も生じないというのに。

手に入れた後だからこその余裕だろうか?