いわにし日記

「いわにし」の取るに足らない日常や思いつき

コントロールできないことはコントロールできないこと。

画面を下に引っ張って、再読み込みをする。

ぴーん、きゅるきゅるきゅる。ぴーん、きゅるきゅるきゅる。再読み込みを繰り返す。

2秒前に比べると、閲覧数は3多くなり、5分前に比べると20多くなった。

 

年末に処分しきれなかった漫画や小説をセットにしてメルカリに出品した。読み返しそうな作品やなんとなく手放せない作品を軸に、本棚に収まるように総量を調整する。

溢れた分をダンボールにまとめて出品する。

自分好みの作品の詰め合わせなので、手放すとはいえ、とてもお得に感じる。この詰め合わせでこの値段は掘り出し物かも、と。

 

単品だといくらで買い手がついているのか。それぞれの相場を把握した上で、セット販売の落とし所を探る。

買い手にとって欲しいものだけで構成されているとは限らないので、単品の合計よりもかなり安くする。

単品よりもお得に感じて、お試しとしても納得がいく価格を自分なりに設定する。

 

反応は上々でアクセス数も「いいね」の数もすぐに増える。1日あればこのブログの1ヶ月のアクセス数を軽やかに飛び越えていく。裏を返せば、1日経っても売れていないということだ。

 

「いいね」がつけられて通知が届く。アプリを起動して確認をする。

いいね4・アクセス190、いいね7・アクセス341、いいね12・アクセス619…。

通知が届くたびにアプリを起動する。再読み込みを繰り返し、買い手の反応をチェックする。アクセス数と「いいね」の数が先ほどまでとどれくらい変わったのか、リアルタイムでの反応はどれくらいなのか。

 

再読み込み再読み込み再読み込み…。

連続で行うことにより、再読み込みをしても数値に変化が生じなくなる。「いいね」はもちろん、アクセス数ですら数字の並びは読み込み前と全く同じ。

 

気になってスマホを見る。スマホを置いてすぐにスマホを見る。置こうとして「最後に1回だけ」とスマホを見て、再読み込みを3回する。

「いいね」が増えても、アクセスが増えても、商品が出品中であることには変わりがない。アクセスが1000だろうと71だろうと、出品中の商品は出品中の商品で、どちらも買い手がついていない商品でしかない。

 

気にしても何も変わらないことを気にしている。自分がコントロールできないことを強く気にしている。

メルカリにおいて相手の反応は、自分がコントロールできる要素ではない。詳細を表示することも「いいね」することも購入することも、全ては相手がコントロールすることだ。

自分がコントロールできるのは、商品ページの内容と出品を継続するかどうかだけ。

 

自分にはコントロールできないことをコントロールしようとして消耗していた。気がついてどっと疲れを感じた。

相手の反応を気にしたところで、自分にはその反応を一切コントロールできない。自分にコントロールできるのは、コントロールできない相手の反応を「気にするか・気にしないか」を選ぶことだけ。

 

段ボール詰めしておいた荷物には別の伝票を貼る。買取業者の元へ送ることにした。

相手の反応を気にしないこと、それを上手くコントロールできそうになかった。

手取りは減るけど気にかける時間も大幅に減らせるから、と自分に言い聞かせる。完全放置ができないのなら、自分と切り離すことが可能な別の方法を選択するべきなのだ。

メルカリの出品は取り消した。

 

翌日、買取業者からメールが届く。査定額はメルカリに出品していた時の5分の1以下。

 

今の自分にコントロールができるのは、査定額に「了承をするか・しないか」どちらかを選択すること。

ごねて買取額の釣り上げにトライするのはこちらの自由だが、釣り上げるかどうかをこちらでコントロールすることはできない。

 

優先すべきは、できるだけ素早く自分と切り離すこと。手取り額を大きくすることは最優先ではない。

 

ごねる素振りは見せず、査定額に了承をする。

振り込みを待っている間に限り、コントロールすることを放棄した。

「メルカリでもうちょい粘っておけば…」

 

部屋は片付き、自分の意識から素早く切り離すことができた。本音はどうであれ。